青井阿蘇神社
熊本県人吉市上青井町118
tel:0966-22-2274
青井阿蘇神社(あおいあそじんじゃ)
御祭神は、建磐龍命(たけいわたつのみこと)、阿蘇津媛命、国造速甕玉神です。
※建磐龍命は、阿蘇神社の主祭神で神武天皇の孫として位置づけられています。
阿蘇津媛命は后神。国造速甕玉神は両神の御子神です。
創建は大同元年(806年)。阿蘇神社の神主・尾方権助大神惟基が神託を受け、
阿蘇神社の御祭神十二神のうち三神の御分霊を当地「球磨郡青井郷」に祀ったのに始まると伝られています。
その後、天喜年中(11世紀中半)に再興され、建久九年(1198年)に領主として
「藤原(相良)長頼公」が当地へ下向し、自家の氏神として尊崇。
その後も相良氏歴代の篤い崇敬を受け、延徳三年(1491年)に社殿造営されました。
明治までは神仏習合が行われ、建磐龍命は十一面観音を、阿蘇津媛命は不動明王を、
国造速甕玉神は毘沙門天を本地仏とし、御神体として仏像が祀られていました。
青井阿蘇神社の鳥居
熊本県の南部にある人吉駅から、徒歩5分の地に鎮座。
人吉の観光スポットの一つで、参拝者は結構多め。
参拝は2011年8月8日
蓮池にかかる禊橋。
神社の四方は「四聖獣」が配する立地。
東方:青龍は川に棲み、南方:朱雀は池に棲み、西方:白虎は道に棲み、北方:玄武は山に棲む
とされており、東に川、南に池、西に道、北に山で囲まれた地に祀られている
神社の前に広がる蓮池
二ノ鳥居。鳥居の奥に楼門
楼門
高さ12メートルにおよぶ禅宗(ぜんしゅう)様式と桃山(ももやま)様式が
華麗に調和した建造物。
独特の形状。けっこうインパクトがある。
楼門
楼門の軒先の四隅には、陰陽一対(阿吽形相)の鬼面(合計八枚)が配されている
楼門より社殿を拝する
北側から南に、「本殿」「廊」「幣殿」「拝殿」「楼門」の五棟一連の御社殿。
相良20代・長毎(ながつね)公が江戸時代・慶長十五年(1609年)から
18年の4ヵ年にわたり造営したもの。
一連の御社殿がすべて同時期に造営されたものは極めて異例で、
平成二十年に国宝に指定された
拝殿
建造物の内部が「拝殿」「神楽殿(かぐらでん)」「神供所(じんくしょ)」の
三部屋に仕切られている
拝殿内部
向かって左に「神楽殿(かぐらでん)」、
向かって右に「神供所(じんくしょ)」
拝殿左の部屋「神楽殿」
室内には天体にたとえた「ヤツジメ」とよばれる
独特な舞台装飾が施されている。
10月8日の夕刻には国の無形民俗文化財に選択されている
「球磨神楽(くまかぐら)」が演じられるとのこと
拝殿から御本殿の間にある幣殿
幣殿の壁面は、動植物の華麗な彫刻や餝金具(かざりかなぐ)装飾で彩られている
幣殿内部
壁面は四季折々の花鳥風月の装飾が施されている
廊
右左の柱には「あ・うん」の形相をした一対の龍の彫刻がある
御本殿
並ぶ社殿。左から、楼門、拝殿、幣殿。
この萱葺き屋根の急勾配な角度は、なかなかないなとあらためて思う
境内左手には境内社が祀られている
青井稲荷神社と興護神社(おきもりじんじゃ)の社殿
宮地嶽神社
御本殿の右奥には青井大神宮と神楠
青井大神宮
神楠
人吉市指定・天然記念物