大神山神社・奥宮
鳥取県米子市尾高
大神山神社・奥宮(おおがみやまじんじゃ・おくみや)
旧国幣小社
御祭神は、大己貴命(おおなむちのみこと・大国主命)。
ご神体山は「大山(だいせん)」です。出雲風土記に「大神岳」と記された山で、
「大神山」ともいわれ「神のいます山」として崇敬を集めていました。(標高:1172m)
平安時代ごろ、修験者が大山中腹に大山の遥拝所を設けます。
これが「大神山神社」の創建とされています。
大神山神社は冬季の積雪の折りには祭りを行うこともきわめて難しく、麓に近い平地に冬場の神社を建てました。
これを「冬に奉仕する神社」という意味で「冬宮」と称され、これに対し大山中腹の神社は「夏宮」と呼ばれました。
神仏習合時代には、ご祭神である大己貴神の本地仏として地蔵菩薩を祀り「大智明権現」と呼ばれ一大盛況をきたしました。
その後、明治時代に大神山神社の冬宮は「本社(里宮)」となり、
大山中腹の大智明権現社は「奥宮」を名乗ることになりました。
大神山神社奥宮の一ノ鳥居。
大山の中腹に鎮座。大神山神社本社からは、車で約30分。
参拝日は2009年3月20日。
大山には冷たい雨が降っていた
奥宮の参道
自然石の参道としては、日本一の長さを誇る。(約700m)
雨に濡れた石畳が美しい
さすが日本一。参道が延々と続く。
天気が良ければ、きっと気持ちの良い参道なのだろう
参道に残る雪。
歩を進めるにつれ、どんどん多くなっていく
参道沿いの岩に掘られた吉持地蔵
二ノ鳥居
霧もたちこめ、幽玄な雰囲気が辺りを覆う
突然視界に現れる神門。
幻想的な佇まい。ちょっと鳥肌がたった
神門
通常の門とは扉が逆に開くので、「逆さ門」とも呼ばれている
内側に開かれている神門の扉
霧の中から現れる奥宮の拝殿
拝殿に至る階段前に配された狛犬。
表情は鋭く、存在感たっぷり
階上の拝殿
拝殿
勇壮な佇まい。
社殿は、拝殿、弊殿、本殿からなる権現造り。
国指定重文では、日本最大の権現造りとされている
拝殿左右の長廊は、両翼約50m。すごい
長廊
拝殿の向拝部に施された龍の彫刻
鮮やかな装飾が施された拝殿内部。
奥の天井には何十枚もの花鳥風画が描かれている
御本殿
御本殿と背後の杜
下山神社
津和野藩主・亀井公の寄進により建立。
御祭神は、渡辺照政朝臣
下山神社の拝殿
左右に配された石狐
下山神社の御本殿
弁財天社と奥宮御本殿
境内の石垣
霧のためか光のかげんか、境内中が神秘的な雰囲気に包まれている
行者谷への登山道。
かつてこの道を数多くの修験者たちが歩いていったのだろう